札幌さくら旅 平成18年
手稲区を歩こう
第一部 発寒公園・中の川桜つづみ
札幌の開拓史にはどうしても今の札幌駅や北海道庁、それに狸小路や薄野などから始まるのが定番になっている。
だがそれは行政や商業をめぐる話である。札幌の土の開拓はそうした中心地からはるか西に離れた私の事務所のある琴似、更にはもっと西の手稲地区から始まり、桜の発祥も手稲なのだという話がある。
自宅は西区にあるが手稲区の境界に近い。
歩いて30分ほどの発寒公園、北発寒公園、発寒朝日公園と回ってみたが、いま少し桜の時期には早かったようである。
手稲山系を源流とする中の川(なかのかわ)と軽川(がるがわ)は手稲区で合流して新川へとつながり、やがて石狩川を経て日本海へと注ぐ。
その堤防には桜が植えられ「桜つづみ」となっている。植樹されてからそれほど経っていないのでまだ大木とまではいかず、角館の桧内川河畔や盛岡北上川河畔の桜並木には比すべくもないが、それでも精一杯のさくらである。
軽川の桜はまだ少し早かったが、中の川は今が盛りである。
快晴のつづみを中の川沿いに歩いてきた。雪の残る手稲山がやけにまぶしい。少し歩き疲れたがもうすぐ稲積公園である。桜は第二部へと続きます。
堤に続く桜並木、桜に託す人の思いには、どこかせつないものを感じます。